味覚障害の魚住真澄は、友人・久留米充の許に居候している。――味覚を失ったのは、生きる意味を失ったから?日常に潜む生と死、哀しみと喜びの物語。
シリーズ読了していますのでまとめて書きます
以下、ネタバレ有りですのでご了承ください
BL注意!
ボーイズラブの話題です。OKな人のみ閲覧してください
ではありますが、一般書と思って読んでみて欲しい
BL作品ではあるものの、私はこのシリーズをBLと思ったことが余りなくて、BLよりも人間模様が好きで何度も読んでる。
一般書としても良いんじゃないかと思ってる。
BL表現二割くらいしかないし。
最初に読んでから20年くらい経ってると思う。
そして何度となく読んでいる。
定期的にというか数年に1回は読みたくなるんだよね。
そう言う作品がいくつかあるけど、これもそのひとつ。
榎田先生の作品ではこの話がそう。
魚住くんシリーズとも呼ばれてるけど、魚住真澄を中心にその周りの人間模様。
それがあまりにも素敵で手放せない作品。
周りの人が優しくて好き。
人間として優れているとかではなくて、みんないろんな形の優しさを持っていて、けれど自分は上手く生きられなくて不器用。
優しくて不器用な生き方してる人ばかりで、そこに惹かれる。
自分語りになってしまうけど、この話を読んでるとあれもこれも自分の生きてきた道と比べてしまって、反省したり、納得していなかったことを肯定できるからかも知れない。
自分の家族のこと、ちょっと歪んでる自分の性格とか、小さいときからの刺さって抜けてない心の棘とか。
自分と被るエピが過るとほっとする。
洗い流せた気がして。
BLとかは気にせずに、優しくなりたい人に読んで欲しい。
過去に読んだことある人はもう一度読んでみて欲しい。
このお話って、自分の人生経験が増えたらまた読み直すと感じ方が違ってくると思う。
ほんわかしたり、悲しくなったり、寂しくなったり、暖かくなったり。
そして間違いなく優しくなれる
魚住くんだけでなく、久留米、マリちゃん、サリーム、響子ちゃん、さちのちゃん、
そして馨くん。
けっこう気になってたのよ馨くん。
もっとこの子の話が読みたかった。
サリームと再会して欲しかったな。
またいつか、きっと読み直す。
そして必ず涙する。
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