先に言っておきますが
読み始めたら止まらない です。
このシリーズが発売された頃に読みまして、今回二度目。
シリーズ通しての感想というかレビューと言うか徒然に。
「八咫烏シリーズ」は、人間の姿に変身することが出来る八咫烏の一族が、異世界・山内を縦横無尽に飛びまわる、和風ファンタジー
シリーズ読了していますのでまとめて書きます
以下、ネタバレ有りですのでご了承ください
最初に1巻目『烏に単は似合わない』を読んだときはこの本しか発売されておらず、冒頭読み始めて単純にファンタジー&恋愛ものと判断してました。
しかし、単純に若宮の妃選びと言うテーマだろうと読み進めても若宮と妃候補はまったくと言っていいほど絡まない。
事件は起きてるのでこれは恋愛ではなくミステリーなのかと思い直して読み進めました。
そして凄いな。
色々な女性が登場するわけですが、メインの視点で追いかけてたはずの女はトンデモだったという。
終わってみれば何コレ恋愛モノではないよね的な。
やはりミステリーだったのか、人間とか女の性(サガ)を描くモノだったのかしら。
それとも宮廷陰謀モノ?
あれこれ思いながら読了。
予想外に話が転がるのが大好きな私は迷い無く食いつきました。
面白すぎて。
2巻目の『烏は主を選ばない』
マジで選ばない話なんだと終わったあとに唖然。
普通はあんたには着いていきませんとか言っても主従モノなんだから終われば
「やっぱり着いていくわよね」となるのが当たり前なのに。
まぁシリーズ続いていくのでそのあとはあるんですけど。
本当にこちらの思惑外してくる作者様にはびっくり。
滅多にびっくりさせられることが無くてがっかりすることが多いので、この話にはますますはまりました。
斜め上と言うより、落とし穴とか、下り坂とか、斜め上だけじゃなくいろんな所から攻めてくる感じでびっくりです。
ちなみに2巻は1巻の事件の裏側の若宮を描いているのが大部分です。
1巻と2巻が裏表的な存在で、なのにこうも毛色が違うように思えるのは凄いです。
1巻はロマンスミステリー?
2巻は宮廷の権力争い、陰謀モノ?
全く同じ登場人物で同じ時間を描いているのにこうも毛色の違うものに仕上がってるのがもう脱帽です。
そして3巻目『黄金の烏』
本当に同じ話の流れですか?と聞きたくなるような今度はホラーミステリー仕立て。
突然大猿が登場。
人間(八咫烏)を食う。
シリーズ出だしで恋愛ものと思ったのはなんだったの?と突っ込みまくりました。
しかし面白さは止まらない。
どこへ転がっていくのかわからないまま、こちらは作者の手のひらで転がされてると感じつつ、どこまでも転がる覚悟です。
主(あるじ)に着いていかないと言った雪哉ですが若宮と再会して、すんなり元サヤに←主従のことです
この大猿なんなの?と思いつつ、ここでちらほら『外界』と言う言葉が気になる。
大猿の出所と共に気になる『外界』と言う言葉。
謎を残して4巻へ
そして4巻『空棺の烏』
転がりまくった先が今回は学園モノなの??
もー何だかよくわからないけど脇の主要人物紹介兼ねてるのか今後活躍する男の子達登場。
まとめて登場するためなのか出会いは『学校』
養成所みたいなところです。
舞台が変わりすぎなのに目が点。
でも学校で、学園モノです!
先ほども書いたように今後大事な男の子達の人物紹介兼ねたエピソードの数々
そして5巻『玉依姫』
坂を転がるように毎回転々としてますけど、いきなり今回は現代社会へ。
女の子出てきます。
普通に現代の女の子。
異世界じゃなかったのか?とか、人間じゃない八咫烏の話だったんじゃ?とか、
世界観が違いすぎて間違って買ってしまったんじゃ無いのかと思うくらいには混乱します。
表紙と解説を二度見しました。
こんなに驚かされたのは初めてだよ。
結構いろんなもの読んできた自覚はあるんですけどねぇ。
読んできた数も軽く四ケタ、もしかしたら延べ五ケタに昇るくらいは子供の頃から読んできたけど、これほど驚かされるシリーズは無いよ。
そして6巻『弥栄の烏』
またまた大猿。
そして謎解き?
山の秘密と女の子と、etc.
ここで全ての話が一応繋がるんだよね。
えー、あー、そうなの?
ちょっとだけキョドってしまった。
あースッキリした、って感じじゃないんだよね。
え?なんかちょっと全部納得してないけど……
それで終わり?
でどうなったの?と言うよりは、これからどうするのよ!と言う感想に近い。
そしたらやはり続編がありました。
気持ちよく型に納めるのではなくて、なんかちょっと収まりが悪いんですけど……と言う感情が残る一部と、今後の二部の展開に期待です。